伊名作「ひまわり」リバイバル上映 佐伯チズが涙で悲恋を語る

1970年公開、イタリアを代表する名優ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが戦争によって引き裂かれた悲恋の男女を演じ、日本でも大ヒットした「ひまわり」(ビットリオ・デ・シーカ監督)のデジタルリマスター版リバイバル上映を記念し、美肌・美容アドバイザーの佐伯チズ氏を招いたトークショーが東京・新宿武蔵野館で開催された。

幼少期から映画好きで、往年の名女優にあこがれていたという佐伯氏は、「ハリウッド女優のようなメイクはあまりしていなくても、目が動物的で化粧をしなくてもきれい。素晴らしいバストにウエスト、脚は太くても足首がきゅっと細いから、コートを着てハイヒールを履いた姿は絶品」とローレンの美しさを挙げ、そして「女性から見ても素敵な、こびないエロティシズムがある」と絶賛。本作から、当時のヨーロッパのファッションや生活スタイルに大きく影響されたと話す。

帰らぬ夫を待ち続け、ついには何の保証もなくソ連に夫を探しに行くヒロインの姿が印象的な本作。若くして夫を亡くしたと明かす佐伯氏は時折涙を浮かべながら、「私もあの時代だったら、探しに行ったと思います。それが愛。自分も戦争のさなかに生まれ、もののない時代に生まれ育ったので、何度見ても泣けます」と、自身の経験も重ね合わせ感慨深げに語る。そして、「最近はテレビでできちゃった婚などと騒がれますが、今の日本の若い人が忘れてしまった、愛のあり方を感じてほしい」と作品をアピールした。

幸せな日々を送っていたジョバンナ(ローレン)とアントニオ(マストロヤンニ)だったが、第2次世界大戦が勃発し、アントニオはソ連の最前線に送られてしまう。終戦後、何年も帰らぬ夫を探しにソ連を訪れたジョバンナは、現地で出会ったロシア人女性との間に家庭を築いていたアントニオと再会する。悲しみに暮れ、ジョバンナはイタリアに戻るが……。

「ひまわり」デジタルリマスター版は東京で現在公開中のほか、全国順次公開。


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